日本でパフォーマー・大道芸人になるには?ゼロから独学した私の経験をお話しします

こんにちは。湘南のクリスタルマジシャン Michel(@michel_orbs)です。

早いもので、私が日本に帰国して『エンターテイメント』を仕事に選んでから3年以上が経ちました。

 

よく『パフォーマンスは幼い頃からされていたのですか?』と聞かれることがあります。
確かに小学生の頃に趣味でマジックやバルーンアートには触れていましたが、公の場でパフォーマンスをした経験はものの数回。
メインパフォーマンスであるクリスタル含め、ほぼ全てのことは20歳で帰国してから始めました。

 Crystal Magician® Michel
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Crystal Magician® Michel 公式サイト / 音と光がシンクロする大迫力のLEDショーと、世界トップレベルの水晶玉パフォーマンス。特別な日を華やかに彩る、最先端のマジックショーをお届けいたします。

世間では、しばしば『芸で食っていくのは難しい』『下積みを長くやっても売れるのは一握り』と囁かれています。
…でも、本当にそうでしょうか?
芸歴二年半の、業界では若手の部類に入る私がパフォーマンス一本で自立して暮らし、生計を立てているのもまた事実なのです。

 

確かに、業界やジャンルによって仕事にするためのハードルは変わります。
自分1人の努力だけではどうにもならない世界があることも事実です。

 

しかし、いわゆる大道芸人、マジシャン、クラウンなどの『パフォーマンス』をメインにする場合は、個人事業主として十分に仕事が出来るジャンルであると初めに断言します。

 

食っていけないということは、仕事にならないということ。
でもそれは、『仕事にする方法や具体的な手順が分からない』場合もあると思います。

 

私は誰かに弟子入りしたことも、事務所に所属したこともありません。最初から今までずっとフリーで活動して来たので、右も左も分からず色々自分で試しながら、すったもんだしながらここまで来ました。

 

現在芸歴二年半、芸一筋で生活している1人の若手パフォーマーの目線から『パフォーマンスを仕事にするには』というシンプルな問いに、私自身の経験や道のりを一つの答えとしてこれから定期的に記事にしていきます。

 




日本でパフォーマー・大道芸人になるには?私にとってパフォーマンスが仕事になった瞬間の話

2015年8月15日、私は初めてギャラを頂いてパフォーマンスをしました。
そこは私が日本に帰国してから通い始めた、大好きな小さなカフェでした。

 

店主さんとは行くたびにおしゃべりをしていました。
私がニュージーランドに住んでいたときのこと、帰国してからマジックやジャグリングが大好きで練習していること。
そしていつか、パフォーマンスを仕事にするつもりだということ。

 

カフェではいつもそんな話をしていました。
はっきり言って、今思えば当時はもう本当に下手っぴの初心者でした。
すると、とある日に店主さんからこんなお願いをされたのです。

 

『今度このカフェで、親子連れの方が集まってパーティが開かれるんです。そこでパフォーマンスをしてくれませんか』

 

生まれて初めての仕事でした。
そのときに頂いたのは、カフェのお食事券と数千円のお金。
自分が好きでやっていた芸に、このとき初めて『価値』がついたのです。

 

とんでもなく嬉しかったのを、今でも昨日の事のように覚えています。

 

初めての『ショー』は、一瞬だった

生まれて初めてのパフォーマンスの仕事。
当日までに、20分ほどの『ショー』を作らなければなりません。

 

そのとき持っていたスキルの中でカフェの店内で使えそうなのは、バルーンアートとトランプとクリスタルのみ。
この3つだけで、20分ほどのショーを行いました。
クリスタルはあらかじめ店内にこっそり飾っておいて、バルーンとトランプはポケットに忍ばせました。

 

カフェの裏の通路で、何故か部屋にあったので持って来たライオンのお面を装着します。
理由は、『これ着けて曲に合わせてクリスタルやったら面白そう』だったから。
この時から今まで、基本自分の直感やノリを重視してショーを作ってます。だって自分が楽しいんだもの。

いざ、店内に突入して飾っておいたクリスタルを手に取り演技を始めました!

…実はその後の事は、不思議な事に全く覚えていないです。
唯一覚えているのは、とんでもなく楽しかった感覚と、お客さんの拍手と笑顔。

 

夢中で何かを成し遂げたときって、案外一瞬で終わるものです。
こうして、私の初めてのショーが終わりました。この日から自分の心や周りの環境に変化が起き始めました。

 




地域のお祭りや福祉施設の訪問をするように

晴れてショーが形になり始めた私は、色々な場所で自分がショーをすることを話して回りました。
もうこの時になると、もっと沢山の人を驚かせたくて仕方がなかったのです。

 

すると、地域のお祭りや福祉施設、他のパフォーマーの方々からお仕事を頂けるようになり始めました。
ギャラは数千円と、投げ銭のみ。まだまだこの時もとても上手とは言えない芸でした。
むしろ仕事の度に何かしら道具を壊していたので、赤字の日々が続きました笑

 

それでも沢山の方が喜んで、笑ってくれたのでめげずに楽しく続けていきました。
初めての名刺やホームページもこの頃作り、ひたすら沢山の場所を回って芸を磨いていきました。
音響もやっとの思いで一式揃え、どこへ行ってもショーができるようになりました。
大道芸に必要な音響の組み方はこちらの記事で詳しく解説しています↓

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誠意を持って、楽しんで続けていたら、沢山のご縁が舞い込んできました

細かな話は今回の記事では割愛しますが、初めてのショー以来本当に楽しみながら、誠心誠意その時の自分が持てる全てをショーで届けてきました。
自分の中で本当に良かったと思うこと、それは自分自身がずっと楽しんでショーが出来ていること。

 

どれだけ練習しても、初めは上手くショーは出来ませんでした。恥ずかしい思いも沢山しました。

 

それでも私は、その一瞬をお客さんと一緒に思いっきり楽しんでいました。だからこそ、沢山の方が応援してくれて次へ、また次へと私はステージに立つ事が出来ました。

今後私のブログの一つのカテゴリーとして、自分が若きエンターテイナーとしてどのような道を歩んでいるのかをを記事にまとめて発信していきます。
私が経験から学んできた、仕事に必要な細かい事や芸術的な思考についてなどを掘り下げることもあるでしょう。

 

でも、初めにただ一つだけ、自分の中で何より大切にしていることを伝えたくて、この記事を書きました。
ご縁に支えられてここまでやってこれた、私がずっと胸に秘めていること。それが

 

仕事とプライベートを良い意味で混同する。今この瞬間、目の前の人を驚かせ笑顔にするのがエンターテイナーにとって何よりも大切であるということ。

 

どんなときでも、カバンには常にトランプと水晶玉。
私が街を歩くだけで、エンターテイメントが巻き起こる。
ステージに立てば、大盛り上がりのイベントになること間違いなし。
私は、これから先もそんな生き方をしていきます。

 

私のエンターテイナーとしての道もまだまだこれから、でも毎日本当に楽しく人前に立たせて頂いています。
好きな事を仕事に、という言葉を最近よく聞くようになりました。
その方法も色々あるでしょう、でも究極にシンプルに考えれば答えは一つ。

 

自分の好きな事で目の前の人を幸せにする。

 

このたった一つのことが毎日出来れば、どんなことでも自然と生涯の仕事になっていくのだと思います。

 




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湘南在住の日英中3ヶ国語を話すステージマジシャン。 最先端のLED技術とマジックを組み合わせた『光と錯覚のパフォーマンス』を得意とし、全国の有名ホテルやパーティなどに出演しています。 出演のご依頼やご相談は、こちらからお気軽にお問い合わせ下さい。