
こんにちは。湘南のクリスタルマジシャン Michel(@michel_orbs)です。
スマホにパソコンと、どんどん便利に、どんどん高機能になる今日この頃。
そんなこの時代を生きる中でずーーーっと思うことがあります。
『通販サイトが便利すぎる。』
どこでも誰でもあらゆる情報が調べられ、手に入るようになったこの時代に最も適合したサービス、『通販サイト』。
商品のスペックなどがひと目で分かる上に、場合によっては店頭よりも安く、しかも自宅まで届く。
欲しいものがある程度決まっている場合などはスマホ一つで買い物が出来るので、時短にもなって大変重宝しますよね。
食品・飲料から家具まで何もかもがネットで揃ってしまうこの時代、実店舗にはネットには無い価値が求められています。
マスメディアが台頭し、マス広告や店頭の情報くらいしか商品を選ぶ資料がなかったかつての時代は過ぎ去りました。
CMはやり過ぎれば誇大広告となり信用を失い、関連商品のおすすめはAIが行う方がコストも低く効率的。
更には購入者のレビューの確認や比較が誰でも容易に可能なこの時代、一方的に商品を売る接客は通用しなくなっています。
一方的に商品を紹介し物を売ろうとする接客は、もう古い。
買い手の疑問を解消し、
買い手が気づき得なかった視点からプレゼンし、
売り手への共感を呼ぶ力、
すなわちパフォーマンス能力が最も重要な販売接客スキルになるのです。
▼この記事のもくじ
売る時代から、一緒に選ぶ時代へ。情報化社会に必要なのは、人の心の情熱です
インターネット上での販売スタイルが苦手とするのが、顧客の疑問点やふとした質問への迅速な回答です。
店頭で買い物をする魅力、それは店員さんとの会話や、気軽に質問が出来る点では無いでしょうか。
当たり前のことのように聞こえますが、これこそ今後の店頭販売において最も重要なアピールポイントです。
ネット通販などでは自分の知識や判断で購入するのに対し、店頭では専門知識がある店員さんにアドバイスを頂ける安心感があります。
店頭なら実際に商品に触れることも出来て、商品に対してその場で疑問があっても言葉ですぐに質問出来ます。
グイグイ売ろうとしてくる店員さんより、やたら商品に詳しい友達のような感覚で気軽に話せる店員さんの方が買い物していて楽しいです。
私の衣装としてもお世話になっている大好きなアパレルのブランドがあるのですが、必ず店頭で購入します。
それは、店員さんに一緒に選んでもらって買い物をする時間が楽しいから。
買い物をする時間そのものが、私にとってはエンターテイメントなのです。
専門知識は押し付けず、トリックのように隠す
中々実績が上げられない販売スタッフにありがちなのが、やたら専門的なことをガンガン説明すること。
本人はお客さんのためにと説明しているのでしょうが、非常にもったいないです。
例えるなら、マジシャンがタネ明かししてから演技を始める感じです。もったいなさすぎる。
情報は、出す順番や方法で与える印象が変わります。
トリックが、マジシャンと観客で見え方が違うのと同じように。
例えばWi-Fiルーターをこれから大学生になる息子のためにご検討中の方を例にしましょう。
『回線速度は下り最大○○Mbpsで』
『重さは○○グラムです』
『バッテリーは最大○○時間で』
『○○携帯と一緒にご契約なら○○円キャッシュバック』
…一気に全部話されても、あまりしっくり来ませんよね。
でも、こうしたらどうでしょう。
『大学入学の一人暮らしでお使いなら、家に光回線を引くより持ち歩けるWi-Fiルーターのが便利ですよ。回線速度はご実家の光回線とほぼ同じ、○○Mbpsです』
『キャンパス内を持ち歩くにも、○○グラムと大変軽いので楽ですよ』
『授業や放課後で長時間使用しても大丈夫です。バッテリーは最大○○時間ですが、もしご心配ならお持ちの携帯充電器があれば安心ですよ』
『携帯の機種も変えるご予定なら、○○とセットのご契約で○○円キャッシュバックが可能です。同時にご検討いかがですか』
情報を羅列するのではなく、相手のシチュエーションに自然に情報を落とし込む。
そうすると、お客様は実際に使っている状況を想像しやすくなるので、とても分かりやすく親切な説明になります。
ちなみにこれは私が以前とある販売店で働いていたとき、実際に結果を出していた方法なので効果は実証済です。
マジックも、商品説明も、相手の目線に立って演じることが大切です。
AIは販売のライバルではない。現状AIが苦手とする部分を徹底的にカバーして協働する
近年AIによる効率化が進んでおり、『AIに仕事が奪われる!』と騒がれることも増えてきました。
ですが、端的に言うとAIに仕事を奪われるようなことはありません。未来は明るいです。
将来的には販売の大部分をAIが行う時代が来るかもしれませんが、どちらにせよAIは人間の作業量や判断ミスを減らしてくれるサポーターであり、ライバルという認識では上手く協働出来ません。
未来は誰にも分かりませんが、人間のスタッフにしか出来ない事、それは現状AIにはない情熱的な対応や相手の心に寄り添うことです。
AIが効率化を得意とするならば、人間に必要とされるスキルは正に原点回帰、『接客』そのものなのではないでしょうか。
誰の売上がどうとか、こういう言い回しのが売れるとか、そんな事を小手先で議論している人ほどAI時代に苦戦することになります。
マジックの本質とは、人を驚かせ楽しませる事。お客様に伝わらないようなマニアックな事を自慢げに見せても、それは所詮独りよがりの自己満足になってしまいます。
人の心や判断は機械のように正確ではありません。
その不器用さが、愛嬌であったり人々の共感を生む魅力でもあるのです。
情報社会において最も必要な販売接客スキル、それが『人柄』なのです。
『機事ある者は必ず機心あり。』情報社会に生きる、心ある者となれ
『機械を有する者は、必ず機事有り。機事有る者は、必ず機心有り。機心胸中に存ずれば、すなわち純白備わらず。』
これは中国に伝わる古典、『荘子』に収録されている言葉です。
機械やテクノロジーに恵まれるということは、同時に人もシステムに支配され、機械的な仕事しか出来なくなるということです。
情報社会は多大な恩恵をもたらしましたが、残業に明け暮れる人々や、さらなる利益への欲望、接客ルーチンのマニュアル化なども生み出しました。
今後テクノロジーが発達したとき、かつての多くのマジシャンが夢見て再現した景色は、科学によって容易に実現されてしまうかもしれません。
自動車が空へと浮き上がるのが当たり前の時代が来るのです。
人工知能の胎動が聞こえてきます。彼らはただの機械ではなく、自律行動が可能な機械です。
AIが我々の生活に溶け込んだ時、機心を胸に宿す人々は行き場を失うことになるでしょう。
機心から自分自身を解放する。
まごころで、誠心誠意、おもてなし。
私たちの記憶の奥底に眠る優しい思い出の中に、未来を生き抜くヒントは隠されています。


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